少し前のお話ですが、秋の日本酒ということでなんと「赤米」で出来たお酒を味わいました。ちょっぴり酸味がありながら程よい甘さで、米の香りもふんだんにあり、たいへん楽しめる味のお酒でした。程よい脂の乗りがたまらない「戻り鰹」とも非常に合い、家族そろって舌鼓を打ちました。

ただ、酒量に関しては「ウワバミ」ではなく、家族で750mlを分け分けして飲むだけで事足りてしまうコストパフォーマンスの良さ(笑)。もっとも、つい先に飲んだ「モンスーン@笑四季酒造」という”濃厚極甘口”の日本酒は私が飲みたおしたので3日でなくなってしまいましたが。

 

秋の土用入り(季節の端境期ですね)に突入しました。本日はお休みだったのでどこぞへ出かけようかと考えておりましたが、久々に伏見稲荷にお参りに行くにはお日柄がよろしくない。しかも20日は五十日(ごとび/ごとおび)は道路が混雑するので遠出もよくない。

※会社の支払いの締め切りや、納品の締め切りになったりしやすいので、混雑するのです。

 

簡単な療養も兼ねてここはひとつ温泉へと。どうせなら本格的な温泉をチョイスしたいというところで、神戸にある「灘温泉 水道筋店」に行くことにしました。

ここはいわゆる「スーパー銭湯」系でもなく、城崎・有馬のような温泉地でもありません。小奇麗な街の銭湯です。しかし、関西圏では温泉通の間で非常に評価の高いところです。泉質が非常に良くて、一般入浴料を考えるとコストが異常すぎるくらい良いのだそう。もともと有馬温泉にかけての阪神地区では良質な温泉が出ているところが多いのですが、ここは屈指とのこと。同様に関西圏二番手、三番手に名前が挙げられる「六甲おとめ塚温泉」は私も一度行ったことがありますが、銭湯ながらたしかに良い泉質でした。期待がもてそうです。

高速を飛ばして30分ほど。目的地付近で少々迷いましたが無事に到着。街中のきれいな銭湯ながら玄関にすでに温泉が湧いています。地元のおばあちゃん2,3人とすれ違いながら入場しました。最近はスーパー銭湯に慣れていたので番台型の受け付けは久々な感じでした。何年か前にリニューアルされたようですが館内の佇まいは昭和の雰囲気があり、番台で直接料金を支払います。男湯が1階、女湯が2階という構造。

脱衣所でささっと脱いでいざ入浴へ・・・・・。予想以上でも以下でもない、本当に普通の銭湯です。しかし、浴室入ってすぐ傍に「源泉かぶり湯」というのがあって、生の源泉が小さな槽へ流し込まれています。いわゆる「掛け湯」ですな。その槽の周りは赤黒っぽく、ただならぬ温泉地的な雰囲気があります。とりあえずそれを掛け湯してみました。明らかに炭酸系泉の刺激があります。

 

 

さて、見回してみれば4つの浴槽があります。「温泉」「源泉」「ジェットバス・電気風呂」「打たせ湯」ですね。そして露天風呂。もちろん本命は前者のふたつと露天風呂。ここで慌てて入る訳にもいきません。いつも通り体を洗って(初めてのところでもありますし)様子を見ておりました。「源泉」の方に使っている人、なかなか動かないなぁ・・・と(後で理由が解ります)。

いそいそとまずは「温泉」の方へ。こちらは加温・循環しています。炭酸の泡が体にまとわりつき、お湯は軽く鉄の匂いがします。まぎれもない温泉です。そしてそのお隣の浴槽は「源泉」。何と無加温の源泉掛け流し!まぁ、普通ではなかなかあり得ません。「掛け流し」というのは源泉をそのまま使っているという意味ですが、ほとんどは謳い文句に過ぎません。その実、加水していたり循環していたりで、本当に湧いて出てきている温泉を100%味わえるところは希少です。

※コスト事情もありますが、衛生管理上の問題で加温・循環、場合によっては大量の塩素添加ということもあります。温泉からかけ離れているのは悲しいですがやむを得ない事情のところもあります。

 

 

「温泉」で体を温めた後、源泉風呂に入りました。6~7人くらいのキャパの浴槽です。加温していないから当然ですが、冷たくもないがぬるくもないという不思議な温度。ただ、炭酸の量が半端ではありません。先ほどとは比較にならないくらいびっしりと身体を覆ってきます。そして源泉で顔をぬぐうと鉱物臭がすごいです。「温泉」感がものスゴイ!また、普通は上から浴槽にドバドバ温泉を注いで「たっぷり出しています」を演出しているところも多いですけど、ここは地味に底面から供給しています。上から注いで空気中に晒してしまうよりはこうした方が温泉成分や炭酸の減衰が抑えられます。

それにしても源泉掛け流しで循環ナシの塩素添加ナシという完全放流方式ってのは・・・・・なかなかあるもんじゃありません。

しばらく浸かっておりましたが、この独特の温度が非常にヤバいのです。35℃くらいでしょうか。もう出られません。炭酸泉の湯の感触とともに温かくもなく冷たくもない、何とも言えない温度が思考力を奪います(笑)。これはたしかに出られなくなるわ~~。おっさんが5、6人も黙々と座り込んでいる様は異様かもしれませんけど~(爆)。

※なので、入浴客の回転が悪い点は否めないですね。そこは譲り合いってやつで。

このように低温の源泉と高温の温泉が隣り合っているので、サウナの要領で温冷浴が出来ます。ここのサイトでも推奨していましたね。私もそれに倣って適度なタイミングで源泉と温泉&露天風呂を往復してました。疲労回復はもちろんですが、ちょうど左手首を痛めていまして、少しでも効果があればと思います。

 

 

そうそう。露天風呂ですが、さすがに街中とあって外の景色は見えません。風が感じられるくらいのものです。縁石に囲まれた石風呂でして、石は温泉の成分によってすっかり赤黒っぽく染まっており、お湯がオーバーフローする床も同様に成分が固着しています。お湯は加温されています。加温に伴って炭酸が飛んでしまうのでさすがに「源泉」より気泡の付着は少ないものの、それでもきちんと付着します。下手な他の温泉よりしっかりした泡付き。温泉本来の個性を活かすためでしょうが、内風呂の「温泉」よりも加温は抑えられており、いい感じの湯加減なのじっくり長湯できます。なので、こちらもあまり回転がよろしくないかも。

 

最後は出入り口のところにあった掛け湯を存分に浴びて、たっぷりと温泉成分を体に残したまま上がりました。

あとで知ったのですがここの「打たせ湯」はかなり威力があるようで、激しいことで知られている台湾の冲撃湯(台湾の打たせ湯)に匹敵するらしいです。たしかにすごい水音していましたわ。今度体験してみます。

 

スーパー銭湯のような解放感はありませんし、地方の温泉といった風情もありません。しかしながら、この入浴料でこの温泉の質を味わえるというのは素晴らしいですね。しかも温泉の温冷浴(どちらもレベル高い泉質)なんて経験したことありません。行ってみる価値はあると思います。

街中の銭湯なので、週末や平日夕方は避けた方がいいかもしれません。また、営業時間が長いのも特徴です。

クルマでのアクセスだとお店付近がややこしいので注意。

 

「灘温泉 水道筋店」

ナトリウム-塩化物・炭酸水素塩温泉

阪急六甲駅または王子公園駅より徒歩12分。JR六甲道駅より徒歩15分。
兵庫県神戸市灘区水道筋1丁目26  地図
078-861-4535

http://www.nadaonsen.jp/suidou_index.html

5:00~24:00(最終受付23:30) 3・6・9・12月の第1木曜定休
入浴料金420円(税込)
ロッカー・シャンプー類・ドライヤー(有料20円/3分)あり
ボディーソープとリンスインシャンプーは備え付け