ホラ、綺麗やろ、濁った水の上しか咲かへんねん
                    でも誰も、ドブは描きよらん

  

  

 

 物語は幕末の大阪。商才溢れるお辰という女性の波乱と冒険に満ちた栄光と挫折の半生が、今は浮世絵の摺り師として暮らしている老婆の想いとして描かれるという流れである。

 毎度おなじみの「劇団犯罪友の会」。名前はいかついですが、まっとうな時代物・歴史物を得意としています。一度、野外演劇を観に行ってからすっかりハマっております。ここの色とすごく相性が良いんでしょうね。今回は再演で、私は2006年に観ています。月日が経つのは早いものです。

  

 

この作品は演出家によると10年選手の脚本で、演じるのも観るのも難しいらしい。観るのが難しいというのもナンですが、別に頭をウンウン捻って観るのが芝居でもありませんし、そこは気にするところでもありません。クセが強いとは思いますけどね。

日曜日に京都へ出かけたついでに、同席した知人を誘っての観劇となりました。人混みの京都から京阪を経由して、また人でごった返す心斎橋へ。良い席を取るために早めの到着。予備知識のない知人に「特に何も考えなくてイイから」と軽くレクチャー(笑)。

  

 主役は老婆と15、6の若かりし頃を演じ分けないといけないから大変だと思いますが、若いけど実力がある役者さんなので、そういう意味では安心して観られます。そして、この物語の見所でもある時代の遺物と成り果てた旗本三男坊の悲哀を演じ切った新人の役者さんには拍手です。最後の役者紹介の時、納刀を失敗してそのまま刀も鞘もまとめて持っていたのばかり印象に残っています(笑)。  

 秋の野外公演時は大雨の中でしたが雨をまったく感じさせない役者の演技に大いに感動したのも記憶に新しいです。いま春の公演を見終わって、次またやってくる秋の野外公演が楽しみです。

パンフと一緒にもらった各種チラシを見ると、唐十郎の演目を大阪城公園でやるそうです。観に行きたいですが、どうしたものでしょうかねぇ。